2018年6月11日

ソーラー税理士に聞く!2018年度の太陽光融資と、金利優遇を受ける方法

鵜之沢さん

太陽光投資家であり、太陽光事業に関する融資サポートのプロフェッショナルでもあるソーラー税理士・鵜之沢さんに、18円案件になってからの太陽光融資の近況を伺ってみました!


税理士法人ASC/株式会社エーエスシー
税理士 鵜之沢 巧

節税対策の提案材料として太陽光発電システムを扱っていたが、その高い投資利回りに注目し、2013年から自身も太陽光オーナーに。現在は個人として14基を保有。ソーラー税理士として実体験を踏まえながら、減価償却や消費税還付等の太陽光発電投資を有利に進めるためのアドバイスを行っている。

ソーラー税理士の発電応援サイト

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18円案件でも、太陽光の融資は通る

 − 「18円案件になって、融資が通らないのでは?」という声を聞きます

様々なケースがありますから一概には言えませんが、少なくとも私がサポートしているお客様の融資は引き続き通っています。金融機関は太陽光への融資をストップしているわけではありません。

ただ審査のハードルが若干上がっている印象は、私も感覚値として持っています。実際、昨年度までならフルローンで通過していた属性の方が、頭金を求められるケースがありました。

こうした背景の一つには、スルガ銀行のシェアハウス融資焦げ付き問題などで、業界全体が警戒モードになっていることもあると考えています。保守的な金融機関としては、融資を出しづらい状況でしょう。

 − そのような状況の中でも、融資を受けるためのポイントは?

 

鵜之沢さん

 

やはり、第一はご本人の属性です。返済能力をしっかり証明できる方であれば金融機関から融資を受けることは可能でしょう。

属性の他で考えるべきは、どのように金融機関と「信頼関係」を作るか?ということかもしれません。

例えば、ずさんな事業計画書を日本政策金融公庫様に提出すれば、信頼関係が築けず、結果として融資も得られないでしょう。言い換えるなら、だからこそ弊社のような国が認定する「経営革新等支援機関」が作成した事業計画書に価値があるのです。

実際、日本政策金融公庫様に私どもが作成した事業計画書を提出して、審査を受けた方は100%通過しています。
※ご融資審査の前に、打診の段階で属性によりご融資が不可能なケースもございます。

イデアスタイルさんのような、既に金融機関と信頼関係を築いている太陽光業者のサポートを受けることも近道だと思います。特に初めて太陽光投資を行う方は、一度、専門家に相談してみると道が開けるかもしれません。

経営力向上計画で、日本政策金融公庫の金利を大幅に下げられる

− 他に、融資関連で有益な情報を教えてください

今日も直球ですね(笑)。

では、日本政策金融公庫様の基準金利を0.9%下げられる制度をご存知でしょうか?

− その情報、具体的にお願いします!

制度の名前は、「経営力向上計画」です。聞いたことがあるかもしれませんが、固定資産税を半分にできる制度と同じものになります。

実は、経営力向上計画を活用すると、固定資産税の軽減措置に加えて、日本政策金融公庫様の基準金利を0.9%下げることができる可能性があります。

− 金利が0.9%下がると、どれくらいの効果があるのでしょうか?

場合によっては150万円以上、お得になることもありますよ。

日本政策金融公庫様のホームページ「事業資金用 返済シミュレーション」を利用して、簡易シミュレーションをしてみましょう。
 

例えば、2,000万円を借り入れ、15年で返済、金利を2.0%と仮定します。
 
 
シミュレーション

こんな感じで入力して「計算する」ボタンを押すと、すぐに答えが返ってきます。
 
 
シミュレーション結果1

返済総額は、約2,316万円ですね。
 
 

次に同条件で、金利を1.1%(2.0%-0.9%)で計算してみます。
 
シミュレーション結果2

返済総額は、約2,170万円です。
 

差額は約146万円、大きな金額です。当然、借入金が3000万円、4000万円と増えていくほどに、メリットは拡大していきます。

− 制度利用は、誰でも可能でしょうか?

残念ながら、誰もが優遇措置を受けられるわけではありません。

まず、この制度を活用するためには、個人事業主であっても、法人であっても、確定申告を2回以上行っている事業者である必要があります。

また、経営力向上計画の申請は融資申し込み前に行っておくこと。他の優遇制度と併用不可の可能性があることも注意ポイントです。

日本政策金融公庫様の各支店によって多少の手続きの違いがあることも考慮する必要がありますので、事前に経営力向上計画を活用して融資を受けたいという希望を担当者に伝えておくことが重要だと思います。
 
鵜之沢さん

− ソーラー税理士 鵜之沢さん、貴重なお話をありがとうございました!

鵜之沢さんの魅力は、太陽光以外にも様々な投資分野に知見があること。そして今回の金利優遇制度のお話を含め、全てご自身の体験をもとにお客様に還元されているため、説得力があります。

本コラムの読者の皆様には、太陽光で利用できる制度を余すことなく活用していただきたいので、今回のインタビューでお話を伺えた「消費税還付の活用」と、近々詳細発表が予定されている「固定資産税の軽減措置」の新展開についても、後日しっかり記事にしていきたいと思います!
 

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